Cannot use import statement outside a moduleの解決方法【2025年最新版】
エラーの概要・症状
“Cannot use import statement outside a module”というエラーは、Node.jsやJavaScriptのプロジェクトで、ESモジュールの
import
文を使用しようとした際に表示されるエラーメッセージです。このエラーは、Node.jsのバージョンやプロジェクトの設定に依存することが多く、特にモジュールの種類(CommonJSかESモジュールか)によって異なります。
エラーが表示される状況
このエラーは、以下のような状況で発生します:
import
文を使って他のモジュールを読み込もうとしたときに、Node.jsがそのファイルをESモジュールとして認識しない場合。- TypeScriptを使用している場合に、設定が不適切なために起こることもあります。
- Jestなどのテストフレームワークで、モジュールの解決が正しく行われない場合。
具体的な症状と影響
このエラーが発生すると、アプリケーションは正常に動作せず、スクリプトは実行されません。特に、モジュールを使ったコンポーネントの分割や再利用が困難になるため、開発効率が大きく低下します。特に、ESモジュールを使用することが一般化している現在、このエラーは多くの開発者にとって厄介な問題です。
このエラーが発生する原因
このエラーの主な原因は、Node.jsがファイルをESモジュールとして認識していないことです。以下に、主な原因を詳しく説明します。
1. `package.json`の設定不足
Node.jsでは、モジュールの種類を指定するために
package.json
ファイルを使用します。type
フィールドが設定されていない場合、デフォルトではCommonJSとして扱われます。これにより、import
文が使用できなくなります。
2. TypeScriptの設定ミス
TypeScriptを使用している場合、
tsconfig.json
内のmodule
設定が適切でないと、ESモジュールが正しくコンパイルされず、エラーが発生します。特に、target
をesnext
に設定する必要があります。
3. Node.jsのバージョン
Node.jsのバージョンが古いと、ESモジュールのサポートが不完全である場合があります。特に、13未満のバージョンでは、
--experimental-modules
フラグを使用する必要があります。
4. Jestや他のテストフレームワークの設定不備
JestなどのテストフレームワークでESモジュールを使用する場合、適切なトランスフォーマーが設定されていないと、モジュールの解決が失敗します。これにより、テストが実行できなくなります。
5. インポート先のファイルの拡張子
インポートするファイルの拡張子が
.js
や.ts
でなく、.mjs
や.cjs
である場合、Node.jsは正しいモジュールタイプを認識できないことがあります。
解決方法1(最も効果的)
手順1-1: `package.json`の設定を確認する
- プロジェクトのルートディレクトリにある
package.json
ファイルを開きます。 次のように
type
フィールドを追加または修正します:
{
"type": "module"
}
手順1-2: TypeScriptの設定を確認する
tsconfig.json
ファイルを開き、次のように設定します:
{
"compilerOptions": {
"target": "esnext",
"module": "esnext"
}
}
手順1-3: Node.jsのバージョンを確認する
- 使用しているNode.jsのバージョンを確認し、最新のLTSバージョンにアップデートします。特に、ESモジュールのサポートが強化された14以降を推奨します。
手順1-4: 注意点とトラブルシューティング
package.json
のtype
を変更した後は、プロジェクトを再起動することを忘れないでください。- 依然としてエラーが発生する場合は、コンパイルエラーが存在しないか、ファイルの拡張子を確認してください。
解決方法2(代替手段)
TypeScriptのモジュール設定を修正する
改めて、tsconfig.json
のmodule
設定をcommonjs
に変更することも可能です。これにより、CommonJS形式での使用が可能になりますが、ESモジュールの新機能を利用できなくなります。
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