“unable to get local issuer certificate” エラーの解決方法
エラーの概要・症状
「unable to get local issuer certificate」というエラーメッセージは、SSL証明書の検証中に発生する一般的なエラーです。このエラーは、サーバーが提供するSSL証明書の信頼性を確認できない場合に表示されます。具体的には、証明書の発行者がローカルの信頼できる証明書ストアに存在しないため、SSL接続が失敗します。このエラーは、Git、cURL、PHPなど、SSLを使用する多くのプログラムで発生することがあります。
このエラーが発生する原因
このエラーの主な原因は、以下の通りです。
- 自己署名証明書の使用: 自己署名証明書は、一般的には信頼されていないため、SSL接続の際にエラーが発生します。
- 証明書の設定ミス: SSL証明書のパスが正しく設定されていない場合、証明書の検証が失敗します。
- 古い証明書ストア: ローカルの証明書ストアが古く、必要なルート証明書が含まれていない場合にエラーが発生します。
- ネットワーク設定の問題: ファイアウォールやプロキシの設定が原因で、正しい証明書の取得が妨げられることがあります。
解決方法
このエラーを解決するための方法はいくつかあります。以下に、代表的な解決策を紹介します。
解決方法 1: GitのSSLバックエンドを変更する
- Git Bashを開きます。
- 以下のコマンドを入力して、SSLバックエンドを
schannelに変更します。
bash
git config --global http.sslbackend schannel
この方法は、Gitがデフォルトで「Linux」暗号バックエンドを使用している場合の解決策です。
解決方法 2: SSL検証を無効にする
- Git Bashを開きます。
- 以下のコマンドを入力して、SSL検証を無効にします。
bash
git config --global http.sslVerify false - 作業が終わったら、再度以下のコマンドでSSL検証を有効に戻します。
bash
git config --global http.sslVerify true
注意: この方法はセキュリティリスクがあるため、できるだけ早くSSL検証を再度有効にすることをお勧めします。
解決方法 3: cURLの設定を変更する
php.iniファイルを開きます。- 以下の設定を追加します。
“`ini
[curl]
curl.cainfo = “C:\xampp\php\extras\ssl\cacert.pem”
[openssl]
openssl.cafile = “C:\xampp\php\extras\ssl\cacert.pem”
“`
この方法は、cURLとOpenSSLで使用する証明書のパスを指定します。
解決方法 4: 証明書を手動でインストールする
- curl.seから
cacert.pemをダウンロードします。 - ダウンロードした
cacert.pemを適当な場所に保存します(例:C:\xampp\php\extras\ssl\cacert.pem)。 php.iniファイルで、cURLとOpenSSLの設定を上記のように変更し、Webサーバーを再起動します。
解決方法 5: npmの設定を変更する
- コマンドプロンプトを開きます。
- 以下のコマンドを入力します。
bash
npm config set strict-ssl false - さらに、以下のコマンドを入力して、レジストリをHTTPに変更します。
bash
npm config set registry http://registry.npmjs.org/
これは、npmがSSL証明書のエラーを回避するための一時的な解決策です。
エラーの予防方法
このエラーを予防するためには、以下のポイントに注意してください。
- 証明書の定期的な更新: 自己署名証明書を使用している場合は、定期的に新しい証明書を生成し、信頼できるルート証明書を使用することをお勧めします。
- ネットワーク設定の確認: ファイアウォールやプロキシの設定を見直し、正しくSSL接続ができるようにします。
- 使用するライブラリや依存関係の管理: SSL証明書に関連するライブラリや依存関係を最新のものに保つことも重要です。
まとめ
「unable to get local issuer certificate」というエラーメッセージは、SSL証明書の検証に関連する問題で発生します。上記の手順を試すことで、多くのケースでこのエラーを解決することができます。まずは、エラーの原因を特定し、適切な解決策を選択してください。セキュリティを考慮し、可能な限りSSL検証を有効にすることをお勧めします。

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