【警告】マッチングアプリ経由で3物件購入の失敗事例 – 957万円の税金リスクと違法スキームの実態
動画情報
- YouTube URL: https://youtu.be/0fh1BDAKpAE
- チャンネル: 高文道(滝島氏)
- 動画タイプ: 投資用マンション失敗事例の相談・警告動画
案件概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 購入者属性 | 会社員・女性、年収650万円 |
| 購入時期 | 2020年8月(コロナ禍) |
| 購入物件数 | 3物件(同日決済) |
| 総購入価格 | 7,810万円 |
| ローン条件 | 年収の12倍、金利2.1%、33年ローン |
| 購入経緯 | マッチングアプリで知り合った男性からの紹介 |
物件詳細
| 物件 | 購入価格 | 現在想定売却価格 | 価格下落幅 | 物件タイプ |
|---|---|---|---|---|
| 上板橋 | 2,910万円 | 2,206万円 | ▲704万円 (▲24.2%) | 中古 |
| 中板橋 | 2,210万円 | 1,700万円 | ▲510万円 (▲23.1%) | 新築 |
| 新宿西落合 | 2,690万円 | 2,911万円 | +221万円 (+8.2%) | 中古 |
| 合計 | 7,810万円 | 6,817万円 | ▲993万円 (▲12.7%) | – |
主な問題点
1. マッチングアプリを悪用した紹介スキーム
【紹介チェーン】
マッチングアプリの男性
↓(紹介)
税金対策に詳しい人
↓(紹介)
不動産業者
- 違法性の回避: 直接物件を勧めると宅建業法違反だが、「人の紹介」は合法
- バックマージン: 1物件あたり50~100万円、3物件で約200万円が男性に
- 結婚ほのめかせ詐欺: 結婚を匂わせてマンションを買わせ別れる手法
- 顧客リスト売買: ワンルーム購入者リストが違法に流通
2. 極めて悪質な減価償却スキーム
| 物件 | 建物償却 | 設備償却 | 設備残存簿価 | 問題点 |
|---|---|---|---|---|
| 上板橋 | 23年 | 3年 | 1円 | 設備の過度な圧縮 |
| 中板橋 | 47年 | 13年 | 正常範囲 | 新築のため長期償却 |
| 西落合 | 30年 | 3年 | 1円 | 設備の過度な圧縮 |
問題点:
– 建物を「建物」と「設備」に無理やり分割
– 設備(トイレ、エアコン、クロス、キッチン等)を3年で償却
– 建物価格の約半分を短期償却
– 限りなく黒に近いグレーな手法(税務署が否認する可能性大)
3. 3物件同日決済の異常性
- 年収650万円に対し、7,810万円(年収の12倍)のローン
- 有名ネット銀行で3物件同日決済(通常は不可能)
- 「パワープレイ」と滝島氏が評価
財務分析
現在のキャッシュフロー
| 項目 | 月額 | 年額 |
|---|---|---|
| 手出し(3物件合計) | 約9万円 | 108万円 |
| 節税効果(所得税・住民税) | 約2万円 | 24万円 |
| 実質負担 | 約7万円 | 84万円 |
ローン返済状況(上板橋の例)
- 毎月返済額: 101,978円
- 元金: 53,896円
- 利息: 48,082円(約47%)
- 2024年9月残債: 2,642万円
- 2025年5月推定残債: 約2,599万円
元金減少率: 購入から約5年で残債は約10%しか減っていない
売却時の手出しシミュレーション
【楽観シナリオ】高値売却の場合
| 物件 | 売却価格 | 残債 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 新宿西落合 | 2,911万円 | 2,412万円 | +499万円 |
| 中板橋 | 1,705万円 | 1,989万円 | ▲284万円 |
| 上板橋 | 2,206万円 | 2,599万円 | ▲393万円 |
| 合計 | 6,822万円 | 7,000万円 | ▲178万円 |
【悲観シナリオ】オーナーチェンジ▲10%の場合
- 売却価格合計: 約6,139万円
- 残債合計: 約7,000万円
- 手出し: ▲861万円
売却時手出し見込み: ▲200万円~▲860万円
最大の問題:売却時の税金リスク
簿価と売却価格の乖離
【現在の状況】
3物件の簿価合計: 2,056万円(減価償却により大幅圧縮)
3物件の売却想定価格: 6,842万円
帳簿上の譲渡益: 4,786万円
譲渡税シミュレーション
| 売却時期 | 保有期間 | 税率 | 税額 |
|---|---|---|---|
| 2025年内(5年未満) | 短期譲渡 | 約40% | 1,911万円 |
| 2026年1月以降(5年超) | 長期譲渡 | 約20% | 957万円 |
節税効果との比較
- 5年間の節税効果: 月2万円×12ヶ月×5年 = 120万円
- 売却時の税金: 957万円(長期譲渡の場合)
- 差額: ▲837万円の大赤字
結論: 120万円の節税のために957万円の税金を払う矛盾したスキーム
追徴課税のリスク
- 税務調査対象: 減価償却が「節税スキーム」と判断される可能性
- 重加算税: 年20%の追徴課税
- 遡及期間: 過去7年間
- 不動産会社による確定申告作成: 税理士法違反の可能性
総損失シミュレーション
【最悪シナリオ】2026年1月に売却した場合
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 売却時手出し(楽観) | ▲178万円 |
| 売却時手出し(悲観) | ▲861万円 |
| 譲渡税 | ▲957万円 |
| 5年間の実質負担累計 | ▲420万円(84万円×5年) |
| 総損失(楽観) | ▲1,555万円 |
| 総損失(悲観) | ▲2,238万円 |
その他の被害
- 中国の先物取引詐欺: ▲800万円
- 合計被害額: 2,355万円~3,038万円
リスク評価
今後のリスク
- 修繕積立金・管理費の上昇リスク
- 現在3物件合計: 約50万円/年
- 特に新築の中板橋は将来的に大幅値上げの可能性
- 手出しがさらに増加
- 不動産価格下落リスク
- 板橋エリアは23区内でも競争力が弱い
- すでに上板橋は24%下落
- 日本全体で不動産相場に下落圧力
- 税務調査リスク
- 7年間の遡及調査の可能性
- 重加算税による追加負担
- 売却困難リスク
- オーナーチェンジ物件は流動性が低い
- レインズに大量の売り物件
持ち続けるリスク vs 売却するリスク
| 選択肢 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 持ち続ける | ・価格上昇の可能性 ・家賃上昇の希望的観測 |
・手出し増加 ・修繕費上昇 ・価格下落リスク ・税務調査リスク |
| 売却する | ・損失確定で終了 ・リスク回避 |
・957万円の税金 ・200~860万円の手出し ・総額1,200~1,800万円の損失 |
滝島氏の指摘・警告
減価償却スキームの実態
「これが、ま、いわゆるゴミワンルーム屋が言う節税スキームってやつなんですけど、減価償却を取っちゃうとですね、後で国の方であの、がっつり取られるようになってんですよ、日本の税金の仕組みって」
年収2,000万円以上でないと意味がない
「元財務省の方とお話しした時、年収2,000万以上じゃないと難しいと同意があったのはここになるわけですね」
マッチングアプリ悪用の実態
「マッチングアプリで知り合った異性に売ることによって不動産エージェントとしての成績を上げてる人間ってのがいるんですね」
「とあるエージェント会社のトップセールスもマッチングアプリで結婚ほのめかせて知り合った女性にマンションを買わせて別れるっていうのを繰り返してトップセールスになってる人がいるんですよ」
法の抜け穴
「結婚詐欺だったら直接女性からお金取ってたら結婚詐欺ですけど、あのマンションを勧めて買ってもらってはこれは詐欺にはならないわけなんですね」
「アプリの彼氏が直接上板橋の物件がいいよってマンション自体を勧めるとこれ宅建法違反なんですよ。でも税金とか不動産に詳しい人がいるよって人を紹介して間接的にバックマージンを得るのは合法なんですね」
日本の税制の厳しさ
「日本の税金の制度ってえぐいんですよ。もう本当悪魔的だなと僕は常に思ってるんですけど」
「とんでもなく儲かっても儲けの半分とか税金でがっつり持ってかれますから、ちょい黒字だとも吹き飛ぶわけですよ、余裕で」
ワンルーム投資の実態
「そんなに有効であれば、あの、レインズに、あの、もう本当秋の山の落葉のごとくですね、クソ余ってるですね、オーナーチェンジのワンルームなんか存在しないはずなんですよ」
「商品性が非常に低い、もう煮ても焼いても食えないのがいわゆるオーナーチェンジのワンルームってやつなんですね」
対処方針の提案(滝島氏より)
1. 専門家への相談
- 税理士: 正確な税額計算、節税方法の検討
- 弁護士: 自己破産の可否(職業による)、詐欺の立証可能性
2. 売却タイミング
- 最低でも2026年1月1日以降: 長期譲渡税率(約20%)適用のため
- それまでの期間: 約6~7ヶ月の猶予で対策検討
3. やってはいけないこと
- ❌ 「高く買いたい」チラシへの連絡(リスト業者)
- ❌ 不動産会社や紹介者への安易な相談
- ❌ 1社だけへの売却依頼(囲い込みリスク)
4. 繰り上げ返済の注意
「その借金が溜まってる鍋の底は穴が開いてるんですよ。だ、金を入れたとてどんどんどんどんその物件価格が下がっていってしまったら何のために金入れてんのかわかんない状況になっちゃう」
5. 確定申告の問題
- 不動産会社が確定申告を作成 = 税理士法違反の可能性
- この点で交渉の糸口がある可能性
教訓・注意点
1. マッチングアプリでの金融商品紹介は危険信号
「マッチングアプリで知り合った男とか女から不動産の提案とかされるのはまずですね、冷静におかしいと思ってください。もうそれが全てです」
2. 節税スキームの罠
- 年収650万円では節税メリットなし(年収2,000万円以上が目安)
- 減価償却は「課税の繰り延べ」であり「節税」ではない
- 売却時に必ず税金が発生する
3. ワンルーム投資の実態
- サブリースなし・オーナーチェンジ物件は流動性が低い
- 修繕積立金・管理費は将来的に上昇する
- 均等返済方式では15年以上持たないと元金が減らない
4. 違法スキームの特徴
- 複数人による紹介チェーン
- 不動産会社による確定申告作成
- 異常な減価償却(建物と設備の過度な分割)
- 3年償却の設備
5. 法規制の不備
- マッチングアプリ悪用は現行法で取り締まれない
- 間接的な紹介によるバックマージンは合法
- ワンルーム購入者リストの違法流通
まとめ
事案の深刻度
- 購入価格: 7,810万円(年収の12倍)
- 現在価値: 約6,817万円(▲12.7%)
- 売却時手出し: 200~860万円
- 譲渡税: 957万円(長期譲渡の場合)
- 5年間手出し累計: 420万円
- 総損失: 1,555万円~2,238万円
- 他の詐欺被害: 800万円
- 合計被害: 2,355万円~3,038万円
本事例の重要性
この事例は、マッチングアプリを悪用した不動産投資詐欺の典型例であり、以下の点で極めて悪質です:
- 法の抜け穴を悪用: 宅建業法違反を回避しつつ紹介料を得る手法
- 恋愛感情の悪用: 結婚をほのめかせて高額物件を購入させる
- 違法な減価償却: 税務署が否認する可能性の高い手法
- 複合的被害: 不動産だけでなく他の詐欺(800万円)も併発
滝島氏の最終メッセージ
「一生懸命働いて一生懸命貯めたお金だと思うんですよ。で、それをま、こんなことでね、あの、失うのって本当手足もぎ取られるようなね、思いだと思うんですけどね」
「今の法律ではこういうことをする人たちを罰する法律もないんですよ。で、それを動かすのはやっぱりその政府とかね、国税庁とかの人たちが動かないとダメなので、ま、なので、ま、この草の根ですけど、ま、ちょっとずつでも世間に周知されるために僕はこのYouTubeチャンネルやらせていただいてます」
「出ていただいてる皆さんはですね、本当なんか嫌なね、思いなさる中ですね、勇気を持って出ていただいて本当に感謝しかありません」
投資家への警告
✅ 絶対に避けるべき状況
- マッチングアプリでの不動産・投資話
- 「税金対策」「節税」を前面に押し出した勧誘
- 複数人による紹介チェーン
- 年収の10倍以上のローン
- 不動産会社による確定申告作成
- 建物と設備を分けた異常な減価償却
🔍 デューデリジェンスの重要性
「恋は盲目と言いますが、ま、よくよくですね、その恋愛とかね、結婚のパートナーってのある意味人生で最大の買い物ですから、よくですね、デューデリジェンスをしてですね、契約なさるのが良いかなと思います」
投資判断は必ず以下を確認:
– 税理士・弁護士などの専門家への事前相談
– 売却時の税金シミュレーション
– 長期保有時の総コスト計算
– 物件の市場価値(AI査定ではなく複数業者)
– 紹介者の利益相反関係
この動画は、不動産投資における「節税スキーム」の危険性と、マッチングアプリを悪用した詐欺の実態を明らかにする重要な警告事例です。

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