フィリピンKTV投資の実態と潜在リスク【滝島一統の現地取材レポート】

スポンサーリンク

フィリピンKTV投資の実態と潜在リスク【滝島一統の現地取材レポート】

YouTube動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=jyr2unDnKYA

概要

不動産投資家・滝島一統氏が、フィリピン・マカティのKTV(カラオケバー)のオープニングパーティーに参加し、オーナーや従業員に直接インタビュー。フィリピンで流行しているKTV投資ビジネスの実態、リターン、リスクについて現地から詳しくレポートしています。

KTVとは

KTVとは、フィリピンで一般的な日本人向けカラオケバー・スナックのこと。日本のキャバクラやガールズバーに近いサービス形態で、フィリピン人女性が接客し、お客様(主に日本人駐在員)と一緒にお酒を飲んだりカラオケを楽しんだりするエンターテインメント施設です。

取材場所

  • 場所: フィリピン・マカティ(Manila)
  • エリア特性: 「リトル京都」と呼ばれる日本人駐在員が多いエリア
  • 周辺: 和食料理店や日本食レストランが多数存在

KTVの料金システム

取材したKTVの料金体系は以下の通り:

項目 料金
セット料金(1時間半) 600ペソ(約1,620円)
女性指名 350ペソ/1人(約945円)
女性のドリンク 350ペソ/杯(約945円)
サービスチャージ 10%
税金 12%

料金例(女性1人・ドリンク2杯・1時間半の場合)

  • セット料金: 600ペソ
  • 女性指名: 350ペソ
  • ドリンク2杯: 700ペソ
  • 小計: 1,650ペソ
  • 税・サービス料: 462ペソ
  • 合計: 2,112ペソ(約5,700円)

滝島氏のコメント:

「日本のキャバクラに行ったらとんでもない金額になりますから、サラリーマンの懐に優しいですよね。」

KTVで働く女性の実態

給与体系

取材したナンバーワンキャストの証言によると:

ランク 月収(ペソ) 月収(円換算)
ナンバーワン 約100,000ペソ 約27万円
通常キャスト 約30,000ペソ 約8.1万円

参考: フィリピン人の平均月収は約45,000ペソ(約12万円)

通常キャストでも大手企業のサラリーマンと同程度、ナンバーワンになると平均月収の2倍以上を稼げることから、KTVは女性にとって魅力的な職場となっています。

ナンバーワンになる秘訣

15年のキャリアを持つナンバーワンキャストの言葉:

「自然体で接すること。お客様に真実を話し、感情的なつながりを作ること。お客様が家族のように感じてくれることが大切。」

「ドリンクをたくさん飲ませようとか、そういうことばかり考えていると、お客様は感じ取ってしまう。全てをお客様のために考えることが重要。」

滝島氏は、この言葉を日本の上野のガールズバーナンバーワンキャストの言葉と重ね合わせ、「自然に接して家族になることで、お客様がずっと来てくれる」という共通点を指摘しています。

働く女性の背景

取材した女性の多くは:

  • 子供の学費を稼ぐために働いている
  • 15歳で妊娠し、相手に逃げられた経験を持つ女性も
  • KTVキャリアは数ヶ月から15年以上まで幅広い

KTV投資ビジネスの実態

開業コスト

オーナーへのインタビューによると、KTVの開業コストは「ピンからキリまで」:

規模 初期投資額(ペソ) 初期投資額(円換算)
ボトム(小規模) 約500,000ペソ 約135万円
アッパー(大規模) 10,000,000〜20,000,000ペソ 約2,700万円〜5,400万円

取材したKTVは「アッパー」に分類される高級店で、ビジョン設備も充実し、日本語ペラペラのオーナーが運営しています。

投資の仕組み

  1. 投資形態: レベニューシェア(売上分配)
  2. 投資比率: 投資額に応じた比率で売上から配分
  3. リターンレート: 年間10%程度(通常の場合)

オーナーの証言:

「50万ペソを投資して、大体10%のリターンレート。」

投資家の募集方法

  • KTVオーナーが投資を募集
  • または噂を聞きつけたインベスターからの投資申し出
  • フィリピンは口コミが早いため、自然と投資家が集まる

重要な注意点:日本人投資家は「秘密」にすべき

オーナーからの重要なアドバイス:

「日本人がオーナーだと言ってはいけない。フィリピンでは、日本人がオーナーにいると分かったら、お金を持っていると思われて、役所から金を取られようとする。シェアの問題もある。『黙っててやるから金を出せ』みたいな感じになる。」

フィリピンの腐敗体質により、外国人投資家であることを明かすとリスクが高まるという現実が明らかになりました。

KTVの収益性

客数と売上

  • 人気店: 1日80〜100人の来客
  • 取材店: 1日約25人(小規模店のため)

売上試算(人気店の場合)

  • 来客数: 100人/日
  • 客単価: 約5,000円
  • 日商: 約50万円
  • 月商: 約1,500万円

仮に来客数が1/4(25人/日)だとしても:

  • 月商: 約350〜400万円

成功の鍵

オーナーへのインタビューから明らかになった成功のポイント:

  1. 女性の質: 可愛い女性ばかりだとお客が来ない(人気が出すぎて座れない)
  2. バランス: 「可愛くない」と「可愛い」を混ぜることが重要
  3. リピーター獲得: 面白くないとリピーターが来ない
  4. 人気キャストの確保: 高い給与を払って優秀なキャストを繋ぎ止める

女性の確保方法

  • 自然発生的: 新しい店ができると女性が自分から応募してくる
  • 業界内の噂: 女性同士の口コミで情報が広がる
  • スカウトキャラバン: 田舎に行ってKTVで働きたい人を集める業者も存在

競争環境

  • KTV店舗数: フィリピン全土に「星よりも多い」ほど存在
  • 競争: 非常に激しく、女性の質とサービスで差別化が必要

滝島氏の投資評価

滝島氏は以下のようにコメントしています:

「リターンが年10%であるなら、全然ありだと思いますね。面白いですね。」

ただし、動画のトーンからは、以下のような潜在的なリスクも示唆されています:

潜在的なリスク(滝島氏の視点)

  1. 競争の激しさ: 星の数ほどあるKTV店舗との競争
  2. フィリピンの腐敗: 外国人投資家であることが知られると金銭要求のリスク
  3. 現地オーナーへの依存: 日本人投資家は表に出られないため、フィリピン人オーナーを信頼するしかない
  4. 透明性の欠如: 売上の正確な報告を受けられるかどうか不明
  5. 規制リスク: フィリピンの法律や規制変更の可能性
  6. 為替リスク: ペソ/円の為替変動

KTVの社会的役割

ナンバーワンキャストの言葉:

「多くの人がKTVを売春と勘違いしているが、そうではない。カラオケはエンターテインメントで、社交の場を提供するもの。多くのお客様がストレスを解消しに来る。カラオケは、お客様が感情を表現し、歌が下手でも皆が拍手してくれることで、自信を取り戻す場所でもある。」

まとめ:KTV投資のポイント

メリット

  • 年10%のリターン: 比較的高い投資利回り
  • 初期投資額の選択肢: 135万円〜数千万円まで規模を選べる
  • 成長市場: 日本人駐在員向けの需要は安定している
  • オーナーとしての楽しみ: 自分が投資したKTVを利用できる(ただし秘密にすべき)

デメリット・リスク

  • 競争が激しい: 成功するKTVと失敗するKTVの差が大きい
  • 腐敗リスク: フィリピンの役所からの金銭要求
  • 透明性の問題: 売上報告の信頼性
  • 外国人投資家の制約: 表に出られず、現地オーナーに依存
  • 為替・法規制リスク: フィリピン特有のリスク

滝島氏の最終コメント

動画の最後に滝島氏は以下のように締めくくっています:

「今日のキーワードは『ピンからキリまで』でしたね。いかがだったでしょうか。これからも皆さんの利益のために頑張りたいと思います。」


この動画は、フィリピンKTV投資の実態を現地取材で明らかにした貴重なレポートです。年10%のリターンは魅力的ですが、フィリピン特有のリスク(腐敗、透明性の欠如、外国人投資家の制約)を十分に理解した上で、慎重に判断する必要があります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました