【太陽光発電投資の罠】4ヶ月で340万円損失 – 愛媛離島の中古施設に潜む地盤崩壊・廃棄物・リコール品の三重苦
動画情報
- YouTube URL: https://youtu.be/NOOdhXBRcOE
- チャンネル: 高文道(滝島氏)
- 動画タイプ: 太陽光発電投資失敗事例の相談動画
案件概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 投資家属性 | 公務員、年収620万円 |
| 購入物件 | 愛媛県の離島・中古太陽光発電施設 |
| 購入時期 | 2025年6月 |
| 購入価格 | 2,400万円 |
| 売却時期 | 2025年10月30日 |
| 売却価格 | 2,100万円 |
| 保有期間 | わずか4ヶ月 |
| 損失額 | 340万円 |
施設詳細
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| FIT価格 | 35.4円/kW(税込) |
| 設置時期 | 2018年3月(築6年) |
| 残存買取期間 | 約13.6年 |
| 契約期間 | 20年 |
| 土地価格 | 320万円 |
| 施設価格 | 約2,080万円 |
| 立地 | 愛媛県の離島 |
損失の内訳
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 購入価格 | 2,400万円 |
| 売却価格 | 2,100万円 |
| 売却損 | ▲300万円 |
| その他損失(仲介手数料等推定) | 約40万円 |
| 総損失 | 約340万円 |
主な問題点
1. 地盤崩壊の危機
最も深刻な問題:
「地盤がものすごく悪くて、太陽光施設の前に川みたいな池のようになっててですね、ここに水が溜まって施設に流入する。なのでもうそこのこの前の地盤がもうゆるゆるになってしまってどんどん土が流出してしまってるような状態だったんですよね」
リスク:
– 地盤流出により施設全体が崩壊する可能性
– 水の流入による設備の故障・破損
– 修繕費用が莫大
– 施設の寿命が大幅に短縮
2. 廃棄物の放置
「産廃物のようなものがたくさんあった。おそらくまこれ中古の施設だったので、そういったものを残置してまま私が買ってしまった」
問題点:
– 前所有者が残した産業廃棄物
– 処分費用が購入者負担
– 処分には専門業者が必要
– 高額な費用が発生
3. リコール品のパワーコンディショナー
致命的な欠陥:
「パワーコンディショナーがリコール商品なので、いつこの発電所止まってもおかしくないようなパワーコンディショナーでした」
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| メーカー | 台湾製 |
| 状態 | リコール対象、生産中止 |
| 交換費用 | 70〜80万円(工賃込み) |
| 交換対応 | メーカーによる無償交換不可 |
| リスク | いつ停止してもおかしくない |
パワーコンディショナーとは:
– 太陽光発電に必須の設備
– 直流を交流に変換する装置
– これが壊れると発電できない
– 売電収入がゼロになる
4. 離島という立地
「これは愛媛県のこの島だったんです。管理もしにくいですね」
離島のデメリット:
– アクセスが困難
– 定期メンテナンスのコスト増
– 緊急時の対応が遅れる
– 業者の出張費が高額
– 転売が困難
最大の失敗
現地未確認での購入
「これが1番の失敗で、私現地を見なかったんですよね」
確認しなかったこと:
– 地盤の状態
– 廃棄物の有無
– パワーコンディショナーの状態
– 周辺環境
– アクセスの難易度
購入経緯:
「お話をいただいたというよりは、太陽光の投資というか事業ですかねこれに魅力をずっと感じていて、そのタイミング今年それをしようと思ってまあ本当挑戦してみたって感じですね」
→ ネット検索で見つけた業者から購入
→ 現地確認なし
→ FIT価格35.4円という高値に惹かれた
売却の経緯
売却先の確保
| 試み | 結果 |
|---|---|
| 購入元業者へ売却 | ❌ 「会社の理由で無理」と拒否 |
| 買取業者を探す | ✅ ようやく見つかった |
| 売却価格 | 2,100万円(▲300万円) |
売却の条件
「この愛媛県での物件はかかってないですね、全て仲介手数料その他の手数料も全てタダにしてもらいました」
業者が手数料無料にした理由:
– 問題物件で売却困難
– 仲介手数料を取ると売れない
– 早期売却を優先
太陽光発電投資の実態
FIT制度の仕組み
固定価格買取制度(FIT):
| 認定時期 | 買取価格 | 状況 |
|---|---|---|
| 2012年頃 | 40円/kW前後 | 非常に高額 |
| 2018年頃 | 35.4円/kW(今回) | 高額 |
| 2024年現在 | 10円/kW前後 | 採算取れず |
「昔の太陽光発電施設だとかなりの1kwあたりの買取価格が高値で買い取ってくれてて、最近はそれがちっちゃくなっちゃったんで新しく作る人はいないんですけど、昔作ったものは昔のままで定まってますんで昔の施設の売買ってのが結構盛んに行われてるんですね」
中古太陽光発電市場の問題
なぜ中古が売られるのか:
- 問題を抱えている
- 地盤不良
- 設備の老朽化
- リコール品使用
- 廃棄物残置
- 転売目的
- 買った業者が次の人を探している
- 高値のFITが魅力で買い手が見つかる
- 問題は購入者に押し付ける
- 節税目的
「ほとんどが施設って扱いになってるんですよ。なので減価償却部分がたくさん取れるってことで税金対策とかで買う方もいらっしゃる」
今回のケース:
– FIT 35.4円の魅力
– ネットで見つけて飛びついた
– 現地確認せず購入
– 問題が発覚して即売却
損失の詳細分析
4ヶ月間の損失340万円の内訳
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 売却損 | ▲300万円 | 2,400万→2,100万 |
| 登記費用 | 約10万円 | 購入時・売却時 |
| 固定資産税 | 約5万円 | 4ヶ月分 |
| 管理費・メンテナンス | 約5万円 | 離島へのアクセス含む |
| その他諸経費 | 約20万円 | – |
| 合計 | 約340万円 | – |
年収620万円公務員への影響
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 年収 | 620万円 |
| 手取り(推定) | 約480万円 |
| 損失額 | 340万円 |
| 損失/年収 | 約54.8% |
| 損失/手取り | 約70.8% |
→ 手取りの7割以上を失う深刻な損失
太陽光発電投資のリスク
1. 設備リスク
| リスク | 内容 |
|---|---|
| パワコン故障 | 70〜80万円の交換費用 |
| パネル劣化 | 発電量低下、交換費用 |
| リコール品 | メーカーサポートなし |
| 台湾製等海外製 | 部品調達困難 |
2. 地盤・災害リスク
| リスク | 今回の事例 |
|---|---|
| 地盤崩壊 | ✅ 土が流出 |
| 水害 | ✅ 施設に水が流入 |
| 台風 | 離島は被害大 |
| 地震 | 地盤不良で倒壊リスク |
3. 立地リスク
| 項目 | 離島の問題点 |
|---|---|
| アクセス | 船・フェリーが必要 |
| メンテナンス | 業者の出張費高額 |
| 緊急対応 | 天候次第で行けない |
| 転売 | 買い手が見つかりにくい |
4. 廃棄物・残置物リスク
- 前所有者が放置
- 産業廃棄物は高額処分費
- 契約時に確認必要
- 現地確認必須
5. FIT期間終了リスク
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 残存期間 | 13.6年 |
| 期間終了後 | 買取価格激減 |
| 施設の寿命 | 約20〜25年 |
| 撤去費用 | 数百万円 |
教訓・注意点
1. 現地確認は絶対必須
「これが1番の失敗で私現地を見なかったんですよね」
確認すべき項目:
– ✅ 地盤の状態
– ✅ 廃棄物の有無
– ✅ 設備の状態(パワコン、パネル)
– ✅ 周辺環境
– ✅ アクセスの難易度
– ✅ 近隣住民への聞き込み
2. 設備の詳細確認
パワーコンディショナー:
– メーカー・型番
– リコール情報
– 保証期間
– 交換費用の見積もり
– 在庫・部品の入手可能性
太陽光パネル:
– メーカー・型番
– 劣化状況
– 発電量の実績
– 保証期間
3. 中古太陽光の罠
なぜ売りに出されるのか:
– 問題を抱えている可能性大
– 良い物件は売りに出ない
– FIT高値に惹かれてはいけない
– 「安定収入」は幻想の場合も
4. 離島・遠隔地は避ける
デメリット:
– メンテナンスコスト高
– 緊急対応困難
– 転売困難
– 管理が大変
5. 買取業者の拒否は警告
「買った業者は買い取ってくれなかったんですよね。まあ何か会社の理由があるので無理です」
解釈:
– 問題物件と認識している
– 再販不可能と判断
– 責任を取りたくない
– → 購入者が損をする
6. 節税目的の危険性
太陽光発電の減価償却:
– 施設部分は減価償却可能
– 短期間で大きな経費計上
– しかし実態は損失の可能性
– 節税よりも実利を優先
7. 年収とのバランス
| 年収 | 適正投資額 |
|---|---|
| 620万円 | 〜1,000万円程度 |
| 今回 | 2,400万円 |
| 評価 | 過大投資 |
→ 年収の約4倍の投資はリスク大
まとめ
本事案の重大性
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 投資家 | 年収620万円の公務員 |
| 投資額 | 2,400万円(年収の3.9倍) |
| 保有期間 | わずか4ヶ月 |
| 損失額 | 340万円(手取りの7割) |
| 問題点 | 地盤崩壊・廃棄物・リコール品の三重苦 |
| 最大の失敗 | 現地未確認での購入 |
太陽光発電投資の真実
表面的な魅力:
– FIT 35.4円の高値
– 安定した売電収入
– 節税効果
実態:
– 中古市場には問題物件が多い
– 設備リスク(パワコン、パネル)
– 立地リスク(地盤、災害、アクセス)
– 廃棄物・残置物リスク
– 転売困難
– メンテナンスコスト
最大の教訓
現地確認なしの投資は絶対NG
太陽光発電投資は、一見すると「安定収入」「節税」という魅力的な言葉で語られるが、中古市場には問題を抱えた物件が多数存在する。
FIT価格が高いからといって飛びつくのは危険。必ず現地確認を行い、設備の状態、地盤、周辺環境、アクセスを徹底的にチェックすべき。
特に離島や遠隔地の物件は、メンテナンスコストと転売困難性を考慮すると、よほどの条件でない限り避けるべき。
年収620万円の公務員が2,400万円の投資で340万円(手取りの7割)を失った本事例は、太陽光発電投資の危険性を如実に示している。
この動画は、太陽光発電投資の罠と中古市場の実態を明らかにした重要な警告事例です。

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