民泊投資詐欺の実態!初期費用550万円で利回り60%の罠を徹底分析
YouTube URL: https://youtu.be/6X68bSON8f0
チャンネル: 不動産G 滝島一統
相談者: 43歳会社員(年収500万円)
📋 案件概要
本動画では、ファイナンシャルプランナー(FP)の紹介で大阪・西成の民泊投資に550万円を投資したが、シミュレーションと実際の収益が大きく乖離しているケースについて相談を受けています。初期費用の大部分が水増し請求されており、典型的な民泊投資詐欺の構造が明らかになります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 相談者 | 43歳会社員、年収500万円 |
| 投資開始 | 2023年12月 |
| 物件 | 大阪・西成の新築1DK(1部屋のみ) |
| 初期費用 | 550万円 |
| 想定利回り | 約60%(月30万円の収益) |
| 実際の収益 | 月平均5万円程度(マイナスの月もあり) |
| 家賃 | 月9.7万円 |
💰 初期費用の内訳と水増しの実態
総額:550万円
1. 住民説明会・現地調査(86万円)
- 現地調査: 30万円
- 住民説明会: 27万円
- 個別訪問など: 29万円
滝島氏のコメント:
「実質、駐車場代込みで6万円程度の作業。80万円は完全にお小遣い」
2. 翻訳費(32万円)
- 英語: 8万円
- 中国語: 8万円
- 韓国語: 8万円
- タイ語: 8万円
内容: 室内案内資料の翻訳(クリアファイルに入っている数ページの資料)
滝島氏のコメント:
「6部屋あるアパートで同じものを使い回ししているはず。それで各オーナーから32万円ずつ徴収している」
3. アメニティ・備品
シャンプー・ボディソープ等
- 1式で8.8万円
滝島氏のコメント:
「相当な高級品じゃないとこの価格にならない」
その他備品
- ベッド
- 電子レンジ
- 各種家電・家具
実態: 本来なら全体で100万円程度で揃う内容
費用の総括
滝島氏の評価:
「この見積もりがまずやばい。基本的に全部ボッている。本来なら200万円で済む(それでも高い)内容を550万円で請求している」
「普通にセットアップしたら100万円ぐらいで済む内容」
📊 収益シミュレーション vs 実績
当初のシミュレーション(他物件の実績ベース)
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 想定月収 | 30万円 |
| 想定年収 | 360万円 |
| 想定利回り | 約60% |
アパート全体の収支シミュレーション
- 6部屋合計の純利益: 月81.8万円
- 1部屋あたり: 月約13万円
- 利回り: 32.86%(500万円投資時)
実際の収益(2023年12月〜2024年4月)
| 月 | 収益 | 家賃支払い | 純利益 |
|---|---|---|---|
| 12月 | 89,915円 | 97,000円 | -7,085円 |
| 1月 | データ不明 | 97,000円 | 不明 |
| 2月 | 44,527円 | 97,000円 | -52,473円 |
| 3月 | 97,705円 | 97,000円 | 705円 |
| 4月(未確定) | 約40,000円 | 97,000円 | 約-57,000円 |
平均収益
- 月平均: 約5万円程度
- 想定との乖離: 83%減(想定30万円→実際5万円)
🌊 民泊収益の季節変動
滝島氏の分析(民泊運営経験あり)
12月・1月(繁忙期)
- 年末年始は1年で最も儲かる時期
- この物件でも12月に89,915円とスタートダッシュ
2月(閑散期)
- 正月が終わるとガクッと下がる
- ただし旧正月があるため、ぼちぼち客は来る
3月・4月(準繁忙期)
- 桜の季節で意外に回るはず
- この物件は伸びていない→懸念材料
🚨 この投資案件の問題点
1. FP経由の紹介
滝島氏の見解:
「FPの中にはろくでもない率が高い職業。FPの相談自体で稼ぐのは難しいため、怪しいビジネスや投資を紹介してキックバックで生きているFPが非常に多い」
構造
- 副業コミュニティにFPが参加
- FPが「資産相談」の名目で民泊投資を紹介
- 不動産業者とグル
- キックバックでFPが利益を得る
2. 物件選定の問題
大阪・西成のエリア特性
- 大阪の中心部だが、観光客に人気のエリアではない
- 万博会場はユニバーサルスタジオがある島の下(西成からは遠い)
- 万博客は桜島駅周辺に宿泊する可能性が高い
- 「万博で儲かる」は営業トーク
競合の多さ
- ダブルベッド2つの詰め込み型民泊
- 安く泊まる人向けのため、競合が多い
- 差別化が困難
家賃の高さ
- 新築1DKで月9.7万円
- エリア的には高めの設定
- オーナーは高家賃で安定収入、投資家は初期費用が高いため簡単に撤退できない
3. 宿泊料金の設定
現状
- 1泊12,000円程度
- 「口コミを得るために低く設定している」との説明
市場調査
- 西成エリアで個室民泊は1泊7,000円〜10,000円程度
- 1.2万円でも競争力が低い可能性
4. 運営状況の不透明性
情報開示
- 何日から何日まで予約があったかの明細は送られてくる
- ただし、運営の詳細(集客方法・価格戦略など)は不透明
懸念点
- 最初はキャンペーン価格で集客
- 口コミを集めるために格安で提供
- キャンペーン終了後、繁忙期なのに客が入らない
🔍 典型的な民泊投資詐欺の手口
ステップ1:高利回りの提示
- 年利60%以上という魅力的な数字
- 他物件の実績を見せて信用させる
- 「関西万博で儲かる」などの時事ネタで煽る
ステップ2:初期費用の水増し
- 本来100万円で済むセットアップを550万円で請求
- 「翻訳費」「住民説明会」などもっともらしい名目
- 詳細を確認しない投資家から暴利を得る
ステップ3:FP・コミュニティ経由の信用構築
- 副業コミュニティで仲間意識を醸成
- FPという専門家の肩書で信用させる
- 「みんなで儲けましょう」という雰囲気作り
ステップ4:高家賃・違約金で囲い込み
- 家賃を相場より高く設定
- 初期費用が高額なため損切りが困難
- 違約金を設定して途中解約を阻止
💡 投資判断のポイント
この案件を続けるべきか?
滝島氏の見解
「出だしからこの550万円は相当ダメ。どう考えても200万円でも高い」
「最初から回らない物件は、今後も厳しいと思う。良い場所なら最初から回る」
収益の見通し
- 繁忙期の3〜4月でも伸びていない
- 今後の上昇はかなり謎
- 競合が多く、エリア的にも不利
撤退を検討する場合
違約金の確認
- 契約書の途中解約条項を確認
- 違約金額を正確に把握
損切りの判断
- 初期費用550万円の大部分は回収不可能
- 今後も赤字が続く場合、早期撤退が賢明
- 「損を取り戻そう」とするとさらに深みにはまる
法的措置の検討
- 消費者契約法違反の可能性
- 誇大広告に該当する可能性
- 弁護士への相談を推奨
🎯 まとめ
この案件の評価
初期費用
- 550万円は詐欺レベルの水増し
- 適正価格は100〜200万円程度
収益性
- 想定月30万円→実際月5万円(83%減)
- 家賃9.7万円を考慮するとほぼ赤字
立地
- 西成は観光地ではない
- 万博会場からも遠く、万博需要は期待薄
運営
- 競合が多く、差別化が困難
- 宿泊料金も競争力が低い
一般投資家への教訓
FPの紹介案件は要注意
- FP = 信頼できるとは限らない
- キックバック目的のFPも多数存在
利回り60%以上は疑え
- あり得ない高利回りは詐欺の可能性
- リスクとリターンは必ず比例する
初期費用の内訳を精査
- 1項目ずつ相場を調べる
- 不明瞭な項目は必ず質問
地元の物件を選ぶ
- 自分が行けない場所への投資は危険
- 現地視察ができない物件は避ける
契約前に専門家に相談
- 不動産投資の専門家に相談
- FPではなく、第三者の意見を聞く
📌 推奨アクション
現在の投資家がすべきこと
- 契約書の精査:違約金条項を確認
- 弁護士への相談:消費者契約法違反の可能性を確認
- 損切りの検討:今後の収支見通しを冷静に試算
- 運営会社との交渉:契約内容の見直し交渉
- 同じ被害者の探索:同じ物件の他の投資家と情報共有
今後の投資家が避けるべきこと
- FP経由の投資案件には慎重に
- 利回り50%以上の案件は疑う
- 初期費用が異常に高い民泊投資
- 遠隔地の物件への投資
- コミュニティ経由の投資話
記事作成日: 2025年11月30日
動画出典: 不動産G 滝島一統
分析者: Claude (AI不動産分析アシスタント)

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