【深掘り解説】農業革命は”人類最大の詐欺”だった?──暴力・絶滅・文字の誕生から読み解くサピエンスの転換点
こんにちは!はじめまして、ブックナビゲーターの春日あおいです📗✨
今日は、ユヴァル・ノア・ハラリの名著『サピエンス全史』の中でも特に衝撃的なテーマ──農業革命について、ガッツリ深掘りしていきます!
「農業革命って、人類が進歩した素晴らしい出来事でしょ?」って思ってる方、多いんじゃないでしょうか(^▽^)
実は、ハラリさんはこの本の中で驚くべきことを言っています。「農業革命は罠だった」と。
えっ、罠!? って感じですよね😲 一緒にその真相を探っていきましょう!
🌾 農業革命が”罠”だったってどういうこと?
約1万年前、人類は狩猟採集の暮らしから、小麦やヒツジを育てる生活へと移り変わりました。これが農業革命です。
普通に考えたら「食べ物が安定して手に入るようになった!万歳!」って話ですよね💡
でもハラリさんは、こう指摘しています。
「平均的な人間にとっては、おそらく不都合な点のほうが好都合な点より多かっただろう」
どういうことかというと──農業が始まる前、例えばパレスティナのエリコというオアシスの周辺では、約100人の狩猟採集民が比較的健康に暮らしていたそうです。ところが農業が始まると、同じ土地に1000人規模の村ができたものの、人々は病気や栄養不良にはるかに深刻に苦しんでいたのです。
つまり、こんな構図だったんですね👇
| 狩猟採集時代 | 農業革命後 | |
|---|---|---|
| 人口 | 約100人 | 約1000人 |
| 健康状態 | 比較的良好 | 病気・栄養不良が深刻化 |
| 食料 | 多様な野生の食材 | 小麦中心の偏った食事 |
| 労働時間 | 短め | 日の出から日の入りまで |
人数は増えたけど、一人ひとりの生活の質はむしろ下がった。これが「農業革命=罠」の正体です😱
💀 農耕社会は暴力に満ちていた
農業革命がもたらしたのは栄養不良だけではありません。暴力の激増もでした。
ハラリさんはこう書いています。
「村落や部族以上の政治的枠組みを持たない単純な農耕社会では、暴力は全死因の15パーセント、男性の死因の25パーセントを占めていた」
これ、ものすごい数字ですよ😨
さらに驚くのが個別の事例です。ニューギニアのダニ族では男性の死因の30%、エンガ族では35%が暴力によるもの。エクアドルのワオラニ族に至っては、成人の半数が他人の手にかかって命を落としている可能性があるというのです。
なぜこんなことが起きたのか? 狩猟採集民なら、トラブルがあれば別の場所に移動すればよかった。でも農耕民は畑や家を捨てて逃げるわけにいきません。ハラリさんは「農耕民はその場に踏みとどまり、あくまで戦いがちだった」と説明しています。
土地に縛られたことで、人は争いから逃げられなくなった──。農業革命は、暴力のリスクも一緒にパッケージしていたんですね(;´Д`)
🧬 進化の成功≠個人の幸福
ここで一つ、すごく大事な視点があります。
ハラリさんは「種としての成功」と「個人の幸福」をはっきり区別しています。
「進化の通貨は飢えでも痛みでもなく、DNAの二重螺旋の複製だ」
つまり、進化という観点からは「数が増えれば成功」なんです。たとえ一人ひとりが苦しんでいたとしても。
これ、現代の会社に例えるとめちゃくちゃ分かりやすいです✨
ハラリさん自身もこう書いています。「企業の経済的成功は、従業員の幸福度ではなく銀行預金の金額によってのみ測られる」のと同じだ、と。
売上がどんどん伸びている会社でも、社員が疲弊しきっていることって、ありますよね💦 農業革命で起きたことは、まさに「人類版ブラック企業」の誕生だったのかもしれません(笑)
しかも、「誰もそんな取引に合意したわけではなかった」とハラリさんは強調しています。農業革命は何百年、何千年という長い時間をかけて少しずつ進んだので、誰も「あ、今やばい方向に進んでる!」と気づけなかったんです。
📝 文字の誕生──でも最初はポエムも書けなかった
農業革命がもたらした変化の中で、もう一つ興味深いのが文字の誕生です。
人口が増え、社会が複雑になると、人間の脳だけではすべてのデータを処理しきれなくなります。そこで生まれたのが文字でした。
でも、最初の文字って皆さんが想像するようなものとは全然違うんです😂
「シュメールの最初期の書記は、完全な書記体系ではなく不完全な書記体系だった」
どういうことかというと、初期のシュメール文字は税金の記録や商取引の数字しか書けなかったんです! 詩も手紙も物語も書けない。現代でいうと、Excelの数式は使えるけどWordは使えない……みたいな感じでしょうか(^_^;)
面白いのが、シュメール人はそれで困ってなかったということ。「彼らがその書記体系を発明したのは、話し言葉を書き写すためではなく、話し言葉ではできないことをするためだった」からです。
つまり、文字は最初から「人間の能力を拡張するツール」として生まれたんですね。まさに人類初のDX(デジタルトランスフォーメーション)です💡
🦤 もう一つの代償──大量絶滅
農業革命には、暴力や栄養不良以外にもう一つ暗い側面があります。生態系の大破壊です。
ハラリさんは痛烈に警告しています。
「私たちの祖先は自然と調和して暮らしていたと主張する環境保護運動家を信じてはならない」
マダガスカル島では、体重500kgの巨大鳥リュウチョウや地球最大の霊長類メガラダピスが、人類が上陸した約1500年前に忽然と姿を消しました。太平洋の島々でも、ポリネシアの農耕民が到達するたびに、何百種もの固有の動物が全滅しています。
狩猟採集民の拡大による「絶滅の第一波」、農耕民の拡大による「第二波」、そして現在の産業活動による「第三波」──私たちは今、その三つ目の真っただ中にいるんです🌍
ハラリさんは、こう締めくくります。
「世界の大型生物のうち、人類の殺到という大洪水を唯一生き延びるのは人類そのものと、ノアの方舟を漕ぐ奴隷の役割を果たす家畜だけということになるだろう」
この比喩、ものすごくパワフルですよね😢 ノアの方舟の物語を、こんなにシニカルに読み替えるとは……。
🔍 まとめ──農業革命を知ることは「今」を知ること
今回の深掘りで見えてきたことを整理すると👇
- 農業革命は”種の繁栄”と”個人の苦痛”を同時にもたらした
- 土地に縛られたことで、暴力から逃げられなくなった
- 文字は芸術のためでなく、データ管理のために生まれた
- 農耕民の拡大は大量絶滅の第二波を引き起こした
- 誰もこの変化に「合意」したわけではなかった──まさに”贅沢の罠”
「便利になった」「進歩した」と思い込んでいることの裏側に、実は大きな犠牲があった──これって、現代社会にもそのまま当てはまりませんか?
スマホが便利になったけど睡眠時間が減った。SNSでつながれるけど孤独感が増した。そんな現代の「贅沢の罠」に気づくためにも、1万年前の農業革命を知ることには大きな意味があると思います✨
『サピエンス全史』、まだ読んでいない方はぜひ手に取ってみてくださいね📚
それでは、春日あおいでした!また次回の深掘り解説でお会いしましょう(^▽^)ノ
参考文献:ユヴァル・ノア・ハラリ著『サピエンス全史──文明の構造と人類の幸福』(河出書房新社)

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