どうも、平島です。オープンデータって知ってますか?地方自治体がいろんなデータをオープンにするってお話なんですが、最近のトピックでは、大災害の際の避難所の収容人数や、そのリアルタイムな混雑具合(満杯、混雑してる、比較的空いてる)のデータを公開する話がニュースで取り上げられていましたね。
大雨の避難指示が来て、最寄りの避難所に行ったら「もう満杯なんです。他の避難所に行ってください!」と言われて避難所に入れないようなことを無くすためなんですが、ともかくオープンなデータは活用に自由度が与えられるのでいろいろ役に立ちます。
今回は、例えば共働きで「0歳児の子を保育園に預けなきゃ!」と思っているご両親にのことを考えて、近くの保育園を探すために市の出しているオープンデータを扱って見える化します。ソフトのインストールからほんの20分くらいでできるくらいのボリュームです。「Tableau Public」って無料のソフトを使いますので、インストールからご説明しますね。
先に結論をお伝えしますと、以下のようなことを目標にしてます。CSVだけでは分かりづらいデータを、地図に重ねてわかりやすくしましょう。
そして今回も画面ベースで説明して、分かった気持ちになるシリーズです。もし質問や、ご助力できることがあったら、お気軽に連絡くださいね。誰かの役に立てると嬉しいです。
- 1.Tableau Publicのインストール
- 2.オープンデータのダウンロード
- 3.Tableau Publicへの、データ読み込み
- 4.Tableau Publicへ、地理情報設定と、マップ表示
- 5.Tableau Publicで、地図上にデータをちょっと見やすく装飾
- まとめ
1.Tableau Publicのインストール
まず、なにより今回利用するTableau Publicをインストールするためにダウンロードしましょう。以下のURLにアクセスして、メールアドレスを入れて、ボタンをクリックします。
そうするとダウンロードされますので、実行しましょう。
Tableauのインストール画面になりますので、「インストール」をクリックします。
ちょっと待ちましょう。。。
はい、インストールが完了すると、立ち上がります。これで完了です!簡単ですね。
2.オープンデータのダウンロード
自治体によってまちまちなのですが、「オープンデータ ダウンロード [自治体名]」などでググると結構ヒットするものです。データ形式はCSVでもExcelでも構いません。
今回は小平市のサイトに行ってみました。
で、このページの下の方に行くと、ダウンロードリンクがあります。
今回は「小平市認可保育所一覧(CSV 5.2KB)」をクリックしてダウンロードしました。
早速ダウンローしたデータをExcelで開いてみましょう。
なるほど、保育園の名前や住所、緯度、経度、定員、延長保育の時間などあります。
でも、これじゃ自宅や最寄駅からどのくらい近いのかって判断難しいですね。
3.Tableau Publicへの、データ読み込み
ということで、このデータを読み込んでみましょう。
先ほどの画面で、「テキストファイル」をクリックしましょう。
ダウンロードしたCSVファイルを指定しましょう。
そうすると、おお!データが読み込まれて、先ほどのExcelの画面のようにデータが表示されました。取り急ぎデータを見えるようにしたいので、画面下の「シート1」をクリックしましょう。
画面が変わると、左側にCSVのカラム名が出ています。
4.Tableau Publicへ、地理情報設定と、マップ表示
Tableauは、表示されている下の方のカラム名は全て数字で認識をされています。そのため、カラム名の左に#がついていますね。
まずは、緯度と経度を「これは位置情報だよ」とTableauに教えてあげる必要があります。よって、以下の画面のように右クリックをして設定をしてあげましょう。
経度が設定できましたので、次は緯度も設定しましょう。
設定の結果を確認しましょう。拡大しますが、ちゃんと#のマークだったところが地球のようなマークになっていますかね?これでOKです。
それじゃ、早速見える化開始です!
「経度」を「列」にドラッグ&ドロップしましょう。
で、「緯度」 を「行」にドラッグ&ドロップです。どうなりましたか?
じゃん!日本地図が現れましたね!
各保育園ごとに、具体的に見たいので、「施設名」を「ラベル」にドラッグ&ドロップしましょう。
そうすると、グンと近づいて、保育園ごとの緯度、経度でマッピングが出来たように見えます。ちゃんと地図らしく見えるようにしたいですね。。
はい、ということで、メニューの「マップ>マップレイヤー」を選択します。
左のところにマップレイヤーという設定項目が出てきますので、「スタイル」を「ストリート」に設定します。
おお!地図らしくなりましたね。素晴らしい。
「マップレイヤー」を閉じるため、xボタンを押しましょう。
5.Tableau Publicで、地図上にデータをちょっと見やすく装飾
ここまでで、自宅や最寄駅から近いのかどうか、見た目で分かるようになりました。これで、最低限の目的は達成できましたが、CSVのデータには他のデータも含まれていましたね。それらのデータも地図に表示させて、わかりやすくしてみましょう。
まず、0歳児の定員数がどれほどなのかを表示させると、規模感が分かりますね。該当の定員数を「ラベル」にドラッグ&ドロップしましょう。
拡大してみてくださいね。ちゃんと保育園名の下に人数が出ました!
でも直感的に規模感を知りたいですね。。
よって、定員数を「サイズ」にドラッグ&ドロップしましょう。
おお!点の大きさが定員数によって大小変わりましたね。
もうちょっと、大小のサイズ差を出して見やすくしたいなぁ、という場合はこちらの「サイズの編集」をクリックします。
小さな画面が出てきました。スライダーを右に移動しましょう。
画面左の規模感を示す点の大きさが変わりましたね。これくらいでいいかな。「OK」ボタンを押しましょう。
ほら、いいかんじに。あと、色も変わってくれたらいいかなぁ。
定員数を「色」にドラッグ&ドロップしましょう。
はい、規模の大きなものについては濃い色に。
敢えて小さな規模がいいなぁってご希望がある際には反転しちゃえばいいですね。お好みに合わせて編集してくださいね。
あと大事なのは、会社帰りのお迎えですね。
延長保育の時間も見えるようにしたら便利かもってことで、後は分かりますよね。「延長保育の終了時間」を「ラベル」にドラッグ&ドロップしましょう。
このラベルをダブルクリックすると、詳しくラベルを編集することもできます。
分かりやすいように「人」や「時まで」を加えてみましょう。
はい、どうでしょう。できあがりです!
ドラッグ&ドロップで、ここまで仕上げられました。素晴らしい!
まとめ
ということで、今回は「オープンデータを無料のTableauで見える化しよう …近くの保育園を探そう編(1)」をご紹介しました。
見えるようにすると、人はいろいろと頭が働いて、新しいアイディアや知りたいことが出てきます。
このTableauの図を、近しい方に見せたところ、こんなリアクションをもらいました。
「駐車場の有り無しも知りたいな。送り迎えで必要だもんね」
「駐車可能台数も知りたいかな。迎えに行くとき込み合うから」
「あとさ、園庭の広さ。子供には広々とした園庭で遊んでほしいな」
「それに、先生の数や、その男女比も!子どもを預けるときに気になるよ」
「子どもの男女比も大事だよね~」
「給食があるかどうかも、給食室の、有り無しもポイント。温かくておいしい食事や手作りのおやつを食べて欲しいな」
見えることにより、人は更に想像力が働きます。
逆に言うと、データが見えることにより、更に必要で価値あるデータが何なのかを知ることが出来るんですね。これってすごいことです。
逆に言うと、データの見える化だけで満足しちゃうともったいないってことです。本来価値あるものは何なのかを探るためのツールとして使い、そのベターな解を求めるアプローチに強力に使えるツールになり得るんですね。システム開発ではプロトタイピングやアジャイルにより現場のリアクションを得て改善を高速に回すことの大切さが説かれますが、Tableauによる見える化での議論はもっと早くに答えにたどり着ける感覚があります。
だいぶ保育園を探す話ではなく、システム開発方面での議論をしちゃいました。
ともかく、見えるってことはとても良いです!
今日はここまで。もし質問や、ご助力できることがあったら、お気軽に連絡くださいね。誰かの役に立てると嬉しいです。