CORS issue from CloudFront to server for fontの解決方法【2025年最新版】
エラーの概要・症状
CloudFrontを使用しているWebアプリケーションで、フォントが正しく読み込まれない場合、CORS(Cross-Origin Resource Sharing)エラーが発生することがあります。このエラーは、リソースが異なるオリジンから要求された際に、ブラウザがそのリソースをブロックするために発生します。特に、CloudFrontからサーバーにリクエストを送信する際に、フォントファイルが正しく取得できない場合によく見られます。
具体的には、ブラウザの開発者ツールで以下のようなメッセージが表示されることがあります:
Access to font at 'https://example.cloudfront.net/font.woff2' from origin 'https://yourwebsite.com' has been blocked by CORS policy: No 'Access-Control-Allow-Origin' header is present on the requested resource.
このエラーが発生すると、Webサイトのデザインやユーザー体験に影響を及ぼすため、迅速な対処が求められます。特に、フォントが読み込まれないと、テキストがデフォルトのフォントで表示され、見た目が損なわれることがあります。
このエラーが発生する原因
CORSエラーが発生する原因は主に以下のようなものがあります。
- CORS設定が不適切: サーバー側でCORSが設定されていないか、誤った設定がされている場合、リクエストが拒否されることがあります。
- オリジンの不一致: フォントを提供するCloudFrontのオリジンと、リクエストを行うWebサイトのオリジンが一致しない場合、CORSポリシーによりアクセスがブロックされます。
- HTTPメソッドの制限: CORS設定で許可されていないHTTPメソッド(例えば、GET以外のメソッド)が使用されると、リクエストが拒否されることがあります。
- ブラウザのセキュリティポリシー: 一部のブラウザでは、CORS設定によりセキュリティが強化されており、特定の条件を満たさないリクエストがブロックされます。
これらの原因が絡むことで、CORSエラーが発生することがあるため、正しい設定を行うことが重要です。
解決方法1(最も効果的)
CORSエラーを解決する最も効果的な方法は、サーバー側でCORS設定を適切に行うことです。以下の手順で設定を行いましょう。
H3: 手順1-1(具体的なステップ)
- CORS設定の確認: 使用しているサーバー(例: AWS S3やCloudFront)にログインし、CORS設定を確認します。
- AWSの場合、S3バケットのプロパティセクションからCORS設定を行うことができます。
H3: 手順1-2(詳細な操作方法)
- CORS設定の追加: 以下のXML形式でCORS設定を追加します。これは、特定のオリジンからのリクエストを許可する設定です。具体的には、以下のように設定します。
<CORSConfiguration>
<CORSRule>
<AllowedOrigin>http://*.example.com</AllowedOrigin>
<AllowedMethod>PUT</AllowedMethod>
<AllowedMethod>POST</AllowedMethod>
<AllowedMethod>DELETE</AllowedMethod>
<AllowedHeader>*</AllowedHeader>
</CORSRule>
<CORSRule>
<AllowedOrigin>*</AllowedOrigin>
<AllowedMethod>GET</AllowedMethod>
</CORSRule>
</CORSConfiguration>
この設定では、http://*.example.comからのPUT、POST、DELETEメソッドを許可し、すべてのオリジンからのGETメソッドを許可します。
- 設定を保存: CORS設定を追加したら、必ず保存を行い、変更が反映されることを確認します。
H3: 注意点とトラブルシューティング
- 設定後、ブラウザのキャッシュをクリアし、ページを再読み込みしてエラーが解消されるか確認してください。
- それでもエラーが解消されない場合は、CloudFrontのキャッシュを無効にして、再度リクエストを行うことを試みてください。
解決方法2(代替手段)
もし上記の方法が効果がない場合、以下の代替手段を試してみてください。
- オリジンの変更: CloudFrontのオリジンを変更し、CORS設定が正しいサーバーを指定します。
- 別のCDNの使用: 他のCDNを使用して、CORS設定が適切に行われているサービスを選ぶことも一つの手です。
これにより、フォントの読み込みに関するCORSエラーが解消される可能性があります。
解決方法3(上級者向け)
上級者向けの解決策として、コマンドラインからCORS設定を行うこともできます。AWS CLIを使用してCORS設定を行う手順は以下の通りです。
- AWS CLIのインストール: まだインストールしていない場合、AWS CLIをインストールします。
- CORS設定の適用: 以下のコマンドを実行して、CORS設定を適用します。
aws s3api put-bucket-cors --bucket your-bucket-name --cors-configuration file://cors.json
ここで、cors.jsonには上記のXML形式の設定をJSON形式に変換した内容を記述します。この方法は、複数のバケットに対して一度に設定を適用したい場合に便利です。
エラーの予防方法
CORSエラーを予防するためには、以下の対策を講じることが重要です。
- 定期的なCORS設定の確認: サーバーやCDNのCORS設定を定期的に確認し、必要に応じて更新します。特に、オリジンやHTTPメソッドに変更があった場合は注意が必要です。
- テスト環境での検証: 本番環境に反映する前に、テスト環境でCORS設定を検証し、問題が発生しないことを確認します。
関連するエラーと対処法
CORSエラーに関連する他の一般的なエラーには、以下のようなものがあります。
- 404 Not Found: リソースが見つからない場合、CORS設定が正しくても404エラーが発生することがあります。
- 403 Forbidden: CORSは許可されているが、アクセス権限がない場合に発生します。この場合、リソースのアクセス権限を確認する必要があります。
まとめ
CORSエラーは、特にCloudFrontを使用している場合に発生しやすい問題ですが、適切な設定を行うことで解決可能です。重要なポイントとして、CORS設定の正確な実施、オリジンの一致、HTTPメソッドの確認が挙げられます。これらを踏まえ、次のステップとしてサーバーのCORS設定を見直し、適切な対策を講じることをお勧めします。

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