CORS policy blocked requestの解決方法【2025年最新版】

CORS policy blocked requestの解決方法【2025年最新版】

エラーの概要・症状

CORS(Cross-Origin Resource Sharing)ポリシーによってリクエストがブロックされたというエラーメッセージは、Webアプリケーション開発において非常に一般的です。このエラーは、ブラウザが異なるオリジン(ドメイン、ポート、プロトコルが異なる)からのリソースにアクセスしようとした際に発生します。具体的には、クライアントがあるドメインからAPIやリソースを要求した際に、サーバーがそのリクエストを許可していない場合にこのエラーが表示されます。

このエラーが発生すると、開発者はリソースにアクセスできず、アプリケーションが正常に機能しなくなります。このため、特にフロントエンドとバックエンドが異なるオリジンでホストされている場合には、CORSエラーに対する理解と対応策が重要です。

このエラーが発生する原因

CORSエラーの原因はさまざまですが、代表的なものを以下に示します。

  1. サーバーのCORS設定が不適切: サーバーがCORSを正しく設定していない場合、特定のオリジンからのリクエストを拒否します。特に、Access-Control-Allow-Originヘッダーが適切に設定されていないことが一般的です。

  2. セキュリティ証明書の問題: HTTPSを使用している場合、サーバーのSSL/TLS証明書が信頼されていないことが原因でリクエストがブロックされることがあります。この場合、ブラウザはセキュリティ上の理由からリクエストを拒否します。

  3. ブラウザの拡張機能による干渉: 一部のブラウザ拡張機能(例:プライバシー保護ツール)がリクエストをブロックすることがあります。特に、Firefoxなどの一部のブラウザでは、拡張機能がCORSリクエストを阻害することがあります。

  4. HTTPメソッドの不一致: サーバーが特定のHTTPメソッド(GET、POST、OPTIONSなど)を許可していない場合、CORSエラーが発生することがあります。特にプリフライトリクエスト(OPTIONSメソッド)が必要な場合、これが原因でエラーになることがあります。

  5. APIの設定ミス: APIがCORSを正しく設定していない場合や、要求するヘッダーがサポートされていない場合も、CORSエラーが発生します。これにより、要求がサーバー側で拒否されることになります。

解決方法1(最も効果的)

手順1-1(具体的なステップ)

サーバーのCORS設定を確認し、適切に設定されているかどうかを確認します。具体的には、サーバーのレスポンスヘッダーにAccess-Control-Allow-Originが含まれていることを確認してください。このヘッダーは、リクエストを受け入れるオリジンを指定します。

手順1-2(詳細な操作方法)

  1. サーバー側のコードを確認します。例えば、Node.jsを使用している場合、以下のように設定します。
   app.use((req, res, next) => {
       res.header("Access-Control-Allow-Origin", "*");
       res.header("Access-Control-Allow-Headers", "Origin, X-Requested-With, Content-Type, Accept");
       next();
   });
  1. サーバーの設定を変更した後、再起動し、再度リクエストを行います。

手順1-3(注意点とトラブルシューティング)

  • サーバーのCORS設定を変更した後は、必ずキャッシュをクリアしてから再度リクエストを行ってください。
  • それでも問題が解決しない場合、ブラウザのデベロッパーツールを開き、ネットワークタブでリクエストヘッダーやレスポンスヘッダーを確認し、どのヘッダーが不足しているかを特定します。

解決方法2(代替手段)

もし解決方法1が効果がなかった場合、HTTPSのセキュリティ証明書に問題がある可能性があります。この場合、以下の手順を試みてください。

  1. サーバーのSSL/TLS証明書が有効であり、信頼されていることを確認します。

  2. リクエストを送信するドメインのSSL証明書を一度ブラウザで訪問し、例外を追加します。これにより、ブラウザはその証明書を信頼し、リクエストを許可するようになります。

  3. 上記が機能しない場合、ローカル開発環境で自己署名証明書を使用している場合は、ブラウザのセキュリティ設定を変更し、自己署名証明書を信頼するように設定します。

解決方法3(上級者向け)

上級者向けの方法として、コマンドラインを使用してブラウザを起動し、Webセキュリティを無効化する方法があります。

  1. コマンドプロンプトを開き、以下のコマンドを入力します。
   cd "c:\Program Files (x86)\Google\Chrome\Application"
   chrome.exe --disable-web-security --user-data-dir="c:/ChromeDevSession"
  1. これにより、CORSポリシーが無効になり、リクエストを送信できるようになります。ただし、通常のブラウジングには使用しないでください。このモードは一時的なものとし、セキュリティリスクが伴います。

エラーの予防方法

CORSエラーを未然に防ぐためには、以下の予防策が有効です。

  1. サーバーのCORS設定を適切に行う: サーバーのCORS設定を事前に確認し、必要なオリジンを許可するように設定します。

  2. セキュリティ証明書の管理: HTTPSを使用する場合、常に最新の信頼できるSSL/TLS証明書を使用するように心がけます。

  3. 開発環境の設定: ローカル環境での開発時には、CORSポリシーを無視するような設定をするのではなく、必要な設定を行ったサーバーを立てることを推奨します。

  4. 定期的なメンテナンス: APIやサーバーの設定が変更された際には、CORS設定を見直すことが重要です。

関連するエラーと対処法

CORSエラーに関連する他のエラーも存在します。例えば、次のようなエラーです。

  • **Access to XMLHttpRequest has been blocked by CORS policy**: このエラーは、CORSポリシーによってXHRリクエストがブロックされたことを示します。対処法は、サーバーのCORS設定を適切に行うことです。
  • **The Same Origin Policy disallows reading the remote resource**: このエラーは、同一オリジンポリシーによってリソースの読み込みが制限されていることを示しています。サーバーの設定を確認しましょう。

まとめ

CORSポリシーによるリクエストブロックは、Web開発においてよく遭遇する問題です。サーバーのCORS設定を正しく行うことが、問題解決の鍵です。また、セキュリティ証明書の管理や、ブラウザの拡張機能にも注意を払うことが重要です。これらの対策を講じることで、CORSエラーを未然に防ぎ、スムーズな開発を行うことができるでしょう。

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