Failed to decode downloaded fontの解決方法【2025年最新版】
エラーの概要・症状
“Failed to decode downloaded font”というエラーメッセージは、Webページやアプリケーションでカスタムフォントを読み込もうとした際に発生することがあります。このエラーが表示される状況は多岐にわたり、主に以下のような場合です:
- Webサイトで使用しているフォントファイルが正しく読み込まれない。
- フォントが破損しているか、互換性がない。
- フォントのパスや形式が誤っている。
このエラーが発生すると、ユーザーは意図したフォントが表示されず、デフォルトフォントに戻ってしまうため、デザインやブランドイメージに悪影響を与えます。特に、デザインの重要な要素としてカスタムフォントを使用している場合、解決が急務となります。
このエラーが発生する原因
このエラーメッセージが表示される主な原因は以下の通りです:
- フォントファイルの破損:
フォントファイルが正しくない、または不完全な場合、ブラウザはそれをデコードできず、エラーが発生します。
-
不適切なフォント形式:
使用しているフォントが、ユーザーのブラウザやデバイスでサポートされていない形式である可能性があります。例えば、特定のブラウザは
.woff2形式をサポートしていないことがあります。 -
URLパスの誤り:
CSSファイル内で指定しているフォントファイルのパスが正しくない場合、ブラウザはフォントを見つけられず、エラーを返します。
-
サーバー設定の問題:
フォントファイルがサーバー上で正しく提供されていない場合、例えばMIMEタイプが正しく設定されていないと、フォントが正しく読み込まれません。
-
GitやFTPの設定問題:
GitやFTPクライアントの設定によって、フォントファイルがテキストファイルとして扱われ、改行コードが変わってしまうことがあります。このためファイルが破損する場合があります。
これらの原因を理解しておくことが、エラー解決への第一歩となります。
解決方法1(最も効果的)
手順1-1(具体的なステップ)
- フォントファイルの確認:
使用しているフォントファイルが正しい形式であるか、破損していないかを確認します。必要に応じて、Google Fontsなどの信頼できるソースから再ダウンロードします。
-
CSSの@font-faceルールを修正:
以下のように、すべてのフォント形式を含めた
@font-faceルールを記述します。これにより、ブラウザの互換性が向上します。
@font-face {
font-family: 'MyWebFont';
src: url('webfont.eot'); /* IE9 Compat Modes */
src: url('webfont.eot?#iefix') format('embedded-opentype'), /* IE6-IE8 */
url('webfont.woff2') format('woff2'), /* Super Modern Browsers */
url('webfont.woff') format('woff'), /* Pretty Modern Browsers */
url('webfont.ttf') format('truetype'), /* Safari, Android, iOS */
url('webfont.svg#svgFontName') format('svg'); /* Legacy iOS */
}
手順1-2(詳細な操作方法)
- フォントファイルがローカルにある場合、相対パスや絶対パスを適切に指定してください。例えば、
url('../fonts/webfont.woff2')のように正しいパスを指定します。 - フォントファイルがサーバー上にある場合、正しいURLを指定しているか確認します。
手順1-3(注意点とトラブルシューティング)
- フォントファイルの拡張子が正しいかどうかを確認してください。たとえば、
.ttfファイルが.tffと誤って書かれている場合、エラーが発生します。 - ブラウザのキャッシュをクリアし、再読み込みを行うことで、問題が解決することもあります。
解決方法2(代替手段)
もし上記の方法で解決しない場合、次の手順を試してみてください。
- CSSファイルのMIMEタイプを確認:
サーバーがCSSファイルを正しいMIMEタイプで提供しているか確認します。特に、
.cssファイルはtext/cssとして提供される必要があります。 -
フォントファイルのパスを確認:
CSS内の
url()のパスが正しいか再確認します。相対パスが誤って設定されている場合、正しいパスに修正します。
@font-face {
font-family: 'Example Font';
src: url('/fonts/ExampleFont.eot?#iefix');
}
-
開発者ツールでエラーを確認:
ブラウザの開発者ツールを開き、ネットワークタブでフォントファイルが正しく読み込まれているかを確認します。404エラーが発生している場合、パスを見直す必要があります。
解決方法3(上級者向け)
技術的なアプローチを取りたい上級者向けには、以下の手順をお勧めします。
- WebpackやGulpの設定を確認:
フォントをバンドルする際に、適切なローダーが設定されているか確認します。
webpack.mix.jsで以下のように設定します。
mix.copyDirectory('resources/assets/fonts', 'public/fonts');
-
CSSローダーの設定を見直す:
CSSローダーの設定で、ソースマップを無効にすることで、データURLが正しく解析されるようにすることができます。
{ loader: 'css-loader', options: { sourceMap: false } }
エラーの予防方法
エラーが再発しないようにするためには、以下の予防策を講じることが重要です。
- **フォントファイルの管理**:
フォントファイルを適切に管理し、信頼できるソースからのみダウンロードしてください。また、FTPやGitを使用する際は、バイナリモードでの転送を徹底しましょう。
- **定期的なメンテナンス**:
サーバーやホスティング環境の設定を定期的に見直し、MIMEタイプの設定やパスの確認を行います。
- **開発環境の整備**:
開発環境でエラーが発生した場合、すぐにデバッグできるように、開発者ツールを活用してエラーの特定を行います。
関連するエラーと対処法
他にも関連するエラーとしては、以下のようなものがあります。
- **OTS Parsing Error**:
フォントファイルが正しく解析されない場合に発生するエラーです。この場合も、ファイルの破損や形式の不一致が原因となります。
- **MIMEタイプエラー**:
サーバーがフォントファイルを正しいMIMEタイプで提供していない場合に発生します。特に、.woffや.ttfファイルについて注意が必要です。
まとめ
“Failed to decode downloaded font”のエラーは、フォントファイルの破損や不適切なパス設定が主な原因です。正しい対処法を講じることで、エラーを解決し、安定したフォント表示を実現することができます。まずは、フォントファイルが正しいことを確認し、CSSの設定を見直すことから始めましょう。次に、ネットワークの状態やサーバー設定を確認し、問題を特定していくことが重要です。今後は定期的なメンテナンスを行い、エラーの再発を防ぎましょう。

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