Invalid CORS request in Springの解決方法【2025年最新版】
エラーの概要・症状(400文字以上)
Spring Frameworkを使用しているときに、特にWebアプリケーションとの通信を行う際に「Invalid CORS request」というエラーが発生することがあります。このエラーは、Cross-Origin Resource Sharing(CORS)の制約に関連しており、異なるオリジン間でのリソースの共有を制御します。具体的には、ブラウザがリクエストを送信する際に、CORSが有効でない場合や、適切なヘッダーが設定されていない場合にこのエラーが発生します。
このエラーが表示されると、フロントエンドとバックエンド間の通信が遮断され、アプリケーションの機能が制限されます。たとえば、AJAXリクエストが失敗し、必要なデータを取得できないため、ユーザー体験が大きく損なわれます。この問題を解決するためには、CORS設定を正しく行う必要があります。
このエラーが発生する原因(600文字以上)
1. CORS設定の不足
CORSは、Webブラウザが異なるオリジン間でリソースを取得する際のセキュリティ機能です。SpringアプリケーションがCORSリクエストを適切に処理するためには、サーバー側で明示的にCORSを有効にする必要があります。これが行われていないと、Invalid CORS requestエラーが発生します。
2. OPTIONSメソッドの未設定
ブラウザは、POSTやPUTリクエストを送信する前に、OPTIONSメソッドによるプリフライトリクエストを送信します。このリクエストに対して適切なレスポンスを返さないと、CORSエラーが発生します。特に、OPTIONSメソッドがサポートされていない場合、このエラーが発生します。
3. 許可されていないオリジンからのリクエスト
CORSでは、特定のオリジンのみからのリクエストを許可することができます。許可されていないオリジンからのリクエストがあると、Invalid CORS requestエラーが発生します。このため、アプリケーションで設定されたCORSポリシーが正しいことを確認する必要があります。
4. ヘッダーの不一致
リクエストに必要なヘッダーがサーバー側で許可されていない場合にも、CORSエラーが発生します。たとえば、カスタムヘッダーを使用している場合、これを明示的に許可する設定が必要です。
解決方法1(最も効果的)(800文字以上)
H3: 手順1-1(具体的なステップ)
まず、SpringアプリケーションのCORS設定を行います。以下のコードを参考に、CORSを有効にするための設定を行います。
@Configuration
@EnableWebMvc
public class WebConfig extends WebMvcConfigurerAdapter {
@Override
public void addCorsMappings(CorsRegistry registry) {
registry.addMapping("/**").allowedMethods("GET", "POST", "PUT", "DELETE", "OPTIONS").allowedOrigins("*").allowedHeaders("*");
}
}
この設定により、すべてのオリジンからのリクエストを許可し、必要なHTTPメソッドをサポートします。
H3: 手順1-2(詳細な操作方法)
次に、Spring Securityを使用している場合は、CORSをセキュリティコンフィグでも有効にする必要があります。以下のように設定を追加します。
@Override
protected void configure(HttpSecurity http) throws Exception {
http.cors().and().csrf().disable().authorizeRequests().anyRequest().permitAll();
}
この設定により、すべてのリクエストに対してCORSが有効になります。設定を適用した後、アプリケーションを再起動して変更を反映させます。
H3: 注意点とトラブルシューティング
CORS設定を行った後でも問題が解決しない場合は、ブラウザのキャッシュをクリアし、再度リクエストを実行してください。また、CORSの設定が正しく適用されているかを確認するために、開発者ツールでネットワークトラフィックを確認することも重要です。
解決方法2(代替手段)(600文字以上)
もし上記の方法で解決しない場合、以下の手順を試してみてください。CORSフィルタを作成し、リクエストをフィルタリングするアプローチです。
H3: 手順2-1(CORSフィルタの作成)
import javax.servlet.*;
import javax.servlet.http.HttpServletResponse;
import java.io.IOException;
public class SimpleCORSFilter implements Filter {
@Override
public void doFilter(ServletRequest req, ServletResponse res, FilterChain chain) throws IOException, ServletException {
HttpServletResponse response = (HttpServletResponse) res;
response.setHeader("Access-Control-Allow-Origin", "*");
response.setHeader("Access-Control-Allow-Methods", "POST, GET, OPTIONS");
response.setHeader("Access-Control-Allow-Headers", "Content-Type, X-Requested-With");
chain.doFilter(req, res);
}
}
H3: 手順2-2(フィルタの登録)
次に、このフィルタをWebアプリケーションに登録します。web.xmlに以下を追加します。
<filter>
<filter-name>simpleCORSFilter</filter-name>
<filter-class>com.example.SimpleCORSFilter</filter-class>
</filter>
<filter-mapping>
<filter-name>simpleCORSFilter</filter-name>
<url-pattern>/*</url-pattern>
</filter-mapping>
この手順により、すべてのリクエストに対してCORSヘッダーが追加されます。
解決方法3(上級者向け)(500文字以上)
上級者の方は、Spring Bootの設定ファイルにCORSの設定を追加することも可能です。以下のように
application.properties
に設定を追加します。
spring.mvc.cors.allowed-origin-patterns=*
spring.mvc.cors.allowed-methods=GET,POST,PUT,DELETE,OPTIONS
この設定により、Spring Bootアプリケーション全体でCORSが有効になります。さらに、特定のコントローラーレベルでのCORS設定も可能です。この場合、 @CrossOrigincode>@CrossOrigin</codeアノテーションを使用して、特定のエンドポイントにCORSを適用します。
@RestController
@RequestMapping("/api")
@CrossOrigin(origins = "*")
public class ApiController {
// エンドポイントメソッド
}
エラーの予防方法(400文字以上)
CORSエラーを未然に防ぐためには、以下のポイントに注意してください。
- 適切なCORS設定を行うこと: 開発段階からCORS設定を明確にし、異なるオリジン間でのリソース共有を意識して設定を行うことが重要です。
リクエストメソッドを明示的に許可すること: 使用するリクエストメソッドを明示的に許可し、特にOPTIONSメソッドを忘れないようにしましょう。
開発環境と本番環境での設定の整合性: 開発環境で動作している設定を本番環境でも適用することを確認し、設定の不一致によるエラーを回避します。
定期的なテストとメンテナンス: CORS設定を定期的に見直し、必要に応じて更新を行うことで、常に最新のセキュリティポリシーに沿った設定を保ちましょう。
関連するエラーと対処法(400文字以上)
CORS関連のエラーはさまざまな形で現れます。以下に代表的なエラーとその対処法を示します。
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