AndroidにおけるANRとクラッシュの違い
エラーの概要・症状
Androidアプリケーションにおいて「ANR」と「クラッシュ」は、ユーザーにとって非常に重要なエラーですが、その性質や発生する状況は異なります。「ANR」とは「Application Not Responding」の略で、アプリケーションが一定時間内に応答しない場合に発生します。一方、「クラッシュ」はアプリケーションが異常終了することを指し、これにはさまざまな原因があります。
ユーザーがANRやクラッシュに直面すると、アプリがフリーズしたり、強制終了したりするため、ユーザー体験が大きく損なわれます。具体的な症状としては以下のようなものがあります。
- アプリが操作を受け付けなくなる(ANR)
- アプリが突然閉じる(クラッシュ)
- エラーメッセージが表示される
これらのエラーについて、詳細に解説し、対処法を示します。
このエラーが発生する原因
ANRとクラッシュの原因は異なりますが、いくつかの共通点もあります。
- ANRの原因:
- メインスレッドで長時間処理を行うと、ユーザーがアプリを操作できなくなり、ANRが発生します。一般的には5秒以上メインスレッドが停止すると、ANRが発生します。
- 長時間のネットワーク呼び出しや、重い計算処理をメインスレッドで実行することが原因となります。
- クラッシュの原因:
- クラッシュは、例外やエラーが発生することによって引き起こされます。具体的には以下のような原因があります。
NullPointerException(ヌルポインタ例外)ClassNotFoundException(クラスが見つからない例外)- 型キャストエラーやパースエラー
- ANRが発生すると、最終的にはアプリケーションがクラッシュすることもあります。
解決方法
ここでは、ANRとクラッシュのそれぞれに対する解決方法を紹介します。
解決方法 1: メインスレッドでの長時間処理を避ける
ANRを避けるためには、メインスレッドでの長時間処理を行わないことが重要です。以下の手順で解決できます。
- 重い処理は別スレッドで行う。
- AsyncTaskやThread、Handler、Runnableなどを使用してバックグラウンドで処理を実行します。
- 例として、AsyncTaskを使用した場合のコードは以下の通りです。
“`java
new AsyncTask<Void, Void, Void>()

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